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2019年7月

2019年7月27日 (土)

uni-verse

 

ひ と り

 

風 が 吹 く

 

ひ と つ

 

宇 宙 が 加 速 す る

 

 

 

変境@辺境

 

両の手で

固く柄を握り締め

めいっぱい

鑿[ノミ]を打ちつける

 

胸で囲んだ世界のなかを

えぐっていく

 

下へ下へ

内へ内へ

 

穿たれていく

 

境界をのみこんで

 

深く深く

奥へ奥へ

 

ひろがっていく

 

わたしをのみこんで

 

ゴルディアスの結びは

ほどくでもなく

断つでもなく

free…

うごきへと羽化する

 

 

 

 

@free < PIE root pri- “to love”

 

 

デンシャ

 

白百合の香りのみちを

あかいちいさな箱が

ふたつ

ならんで

のぼっていくよ

 

とことこ

ごとごと

てくてく

がぐぐぐ

 

星がまたたく

私がまたたく

 

夜をまたいで

おひさままたいで

 

かの山のみちなきみちを

あかいちいさなひとが

ヒトリ

ならんで

あるいていくよ

 

 

 

I've 愛撫。ほんと、font。初体験。

 

それは、

はじめての体験

 

読み始めは新鮮に思えた語り口に 途中から辟易してたし

その後の展開もどうでもいい感じになっていたし

書き手にイライラさえしてたのに、

一冊の本を読み通してしまった。

しかも一気に。

 

かつて三度も訪ねてしまった国の

当時のあれこれの背景への興味と懐かしさがあったのは確かだけれど、

でも 何度確認しても

それは“ついで”としか思えない

 

「やっぱり 精興社か」

本をパラパラめくっていた家人が 奥付を見てつぶやいた

 

あぁ、文字!

フォントだったのだ。

 

高まる眼圧を

涼やかな風へと転化する

 

凝り固まりとらわれる

体と感情が

サラサラとせせらぎていく

 

音と意味と感情と思いと体感

すべて

あらいざらい

うごかしていく

 

どんな文章でも読み通せる

とは言わないけれど

(絵画的な快楽を味わえるのはかなり確か)

とにかく

わたしは

書の体とまじりあい

font…

愛撫される悦びを知ってしまった

 

 

 

 

@font < PIE root gheu- “to pour, pour a libation”

 

 

2019年7月25日 (木)

大暑

 

き り た ち ぬ

 

梅 雨 の 湯 を で て

 

夏 に か え る

 

 

 

めたけび

 

ベルトの穴を

ひとつ…

いや、ふたつだな

ゆるめたら

 

脊椎にそって

尾骨から

むくむく

めりめり

さけていく

 

蝉が殻を脱ぐように

 

手の甲から肩にむかって

指先から

ばりばり

むいむい

われていく

 

あしのうらから

つむじまで

 

ガゴゴゴォォォォォ…

 

ひとつ、

雌叫[たけ]ぶ

踏み哮[たけ]ぶ

 

天地は意味を失った

 

わたしは

おおきく

のびました

 

 

 

WORLD

 

それは、

隅々まで

描き込まれ

塗り込められた

絵画

 

タイトルは『1984』?

そうね

でも

もっとずっと前から始まっていた

たぶん キリストやブッダやいろんな神話が生まれる前から

たぶん ヒトが 世界をあらわし始めたぐらいから

 

意味と解釈と思いと夢と希望と主張が

ぐちゃぐちゃになって

地層みたいに

積み重なって

褶曲したり断層したり横ずれして

脳がまき散らす熱に

腐敗し

異臭を放つ

 

言葉と音の糸が

矮小な底なしの森を編みあげ

からまり

ねばつき

混線

混乱

膠着し

隠された阿鼻叫喚の波は膨れあがる一方で

息の根を

じわじわと

善意の微笑みで締めあげる

 

溺れるものは

自らを少しでも他人[ひと]より押し出すことで

つかの間のやすらぎを得ようと

あの手この手で

世界を掻き毟る

 

この世界では

何でも売り物になるんだ

 

傷でも

嫉妬でも

殺しでも

 

世界はどんどん狭くなってる

いいことじゃないか

 

世界はどんどん似てきてる

いいことじゃないか

 

だろ?

ワンネスがお好きな、お嬢さん

 

いいや

わたしには

思いっきり息ができるスペースが必要なの

 

隙間が

幅が

ユーモアを携えたカオスや遊びが

カウントされないものたちが

ヒトが触れられないことごとが

 

一つになるんじゃなくて

唯一の公約数「1」を思い出せればいい

「1」は「1」以外の何ものでもなく

「1」は何ものとも関われる

 

キャンバスを

枠から

バリバリ剥がして

さて

どこを裂こうかしら

 

いいや

キャンバスも枠も

要らないわ

 

本物の

森の中へ

空の下へ

水の懐へ

裸足で飛び出していくから

 

 

 

 

@ world < weraldi- “man”+ PIE root al-(2) “to grow, nourishi”

 

 

2019年7月10日 (水)

しぶき

 

し ぶ き

わ れ

し ぶ き

あ い

 

うねる

宇宙の波頭は

未知の漆黒へとけてゆく

 

し ぶ き

わ れ

し ぶ き

あ い

 

気が遠くなるほど

たくさんの

気が遠くなるほど

からまって

かさなって

つながって

 

 

 

2019年7月 2日 (火)

わが ままで

 

ワ タ シ の

ま ん ま

 

ワ タ シ は

ワ タ シ

 

あ な た と

で あ う

 

あ ち こ ち

で あ う

 

い ろ い ろ

で あ う

 

ゆ ら い で

ワ タ シ

 

か わ っ て

ワ タ シ

 

ワ タ シ は

へ ん た い

 

風 の よ う に

水 の よ う に

流 れ て い く よ

 

ほ と ば し り

ま じ り

あ い

 

ワ タ シ は

コ ト バ

で き ご と

だ か ら

 

ワ タ シ て い く よ

次 か ら 次 へ

 

そ れ で い い

そ れ が い い

そ れ し か な い ぜ

 

ワ タ シ の ま ま で

わ が  ま ま で

 

 

 

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